新年あけましておめでとうございます(´・ω・`)
前回、12月の半ばにブレーキとクラッチのレバーを交換してから、
当日の1月4日までの3週間ほど乗れていません。
少し時間が空いてしまい、バッテリーも心配でしたのでバイクに乗ることにしましたが、新年早々、ちょっとしたトラブルがありましたので、今回はそのお話をしようかと思います。
ことの始まり
どこ行こうか?
ツーリングマップルを開き、近所に面白そうな道ないかなと探してみたところ、なんだかおもしろそうな峠がありました。
防寒対策をばっちりと済ませバイクへ向かいます。
出発しようと、キーを回しイグニッションに入れると「シュイーン」という音ともにメーターパネルのLEDが表示され、タコメーターも最大値までぐるっと回転します。
いつも通り電源が入りました。
よしよし、まだバッテリーは大丈夫だな
ほっと胸を撫でおろし、セルスターターボタンを押します。
カッ(セルモータが動こうとする音)
シュイーン(再び電源が入る音)
なん…だと…!?
キュルキュル音(セルモーター音)がならない…?いや、まさかな…
サーッと血の気が引く感覚を覚えつつも、今度は長めにセルスターターボタンを押しますが…
カッカッカッカッ
シュイーン(再び電源が入る音)
これは…
バッテリー上がりました!!!!\(´・ω・`)/オワタ
どうしよう。バッテリーを復旧させるための道具を何も持ってない。
何とかエンジンをかけてバッテリーを充電させなければ!
エンジン始動までのプロセス
ところで、エンジンはどのようにして始動するのでしょうか。
普段はあまり意識することはありませんが、エンジンが始動するまでの流れはこんな感じです。
①スターターボタンを押下する
ハンドルの右についているエンジンを始動するためのスターターボタンを押下します。
このボタンを押下するとセルモーター(スターターモーター)と呼ばれる部品内のコイルに電気が流れます。
※「セルモーター」は和製英語で正式な名称は「スターターモーター」だそうです。
②セルモータのギアとエンジンのギアがかみ合う
セルモーター内のコイルに電気が流れると、セルモーターの先端のギアが飛び出しエンジンのギアとかみ合います。
③セルモーターがエンジンのギアを回す
セルモーターがエンジンのギアを回し、エンジンが自律的に動き始めるために必要な回転数まで回します。
ただ、エンジンが停止状態だと非常に強い回転抵抗があり、極めて大きなトルクが必要です。したがって、瞬間的に大容量の電流も必要になります。(始動すると急激に回転抵抗が減ります)
つまり、今回の場合、メーターパネルは表示できるけど、セルモーターを回せるほどバッテリーに電力は残っていなかったわけです。
メーターパネルが表示されているからといって安心してはいけませんね
動かなくなったエンジンを回復させる方法
さて、話は元に戻ります。エンジンをかけるためには…と考えたところいくつか手段を思いきます。
ガソリンスタンドやカー用品店
ガソリンスタンド、カー用品店、ディーラーにバッテリーを持参して充電をお願いする方法があります。1回1,000円~くらいから対応して貰えるようです。
バッテリーをバイクから外して徒歩や車で持っていくか、お店が近ければバイクを押して持っていくという手もあるでしょう。いずれにしても事前にお店に連絡しておくと良いかと思います。
ただし、1回ごとに費用が掛かりますので、後述の「ブースターケーブルを使用する」が可能ならば、物が残る分お得です。
- 道具がいらない
- コスパが悪い
- バッテリーを運ぶのが大変
ロードサービス
JAFなどのロードサービスを利用して助けてもらうという手もあります。
バッテリーの充電の仕方、ケーブルの着脱の知識がなくとも、全部お任せできるのがうれしいです。
難点は受付オペレータや作業員の方と話するのが面倒なことと、物々しい作業車が来るのでご近所様の目が痛いことでしょうか。
なお、JAFの場合、会員であれば無料、非会員でも料金を支払えば対応して貰えるようです。ちなみにJAFの権利は人に付くので、自分が所持している車両であれば、バイクでも車でも利用できます。会費はかかりますが、提携店のクーポン沢山貰えたり、オートバックスなどで割引を受けられるので、それで元を取りましょう。
ちなみにJAFは、その場でインターネットで契約しても会員扱いでサービスを受けられるのは翌日以降です。時間が許すのであれば、契約して明日来てもらうという手もあります。
- 道具がいらない
- バッテリーの知識がなくとも全部お任せできる
- 受付オペレータや作業員の方と話するのが面倒
- ご近所様の目が痛い
ブースターケーブル
電力が足りなければほかの車両から貰えばいいじゃない!
ということで近くにいる車両(救援車)のバッテリーから電力をおすそ分けしてもらう方法があります。
ブースターケーブルと呼ばれる赤と黒のケーブルを救援車と故障車のバッテリーへ直接つなぎ、電力を輸血して貰います。
この方法は教習所でも習いましたね。
もううろ覚えです!あと、ケーブル持ってません!
説明書が付いているブースターケーブルを買えば、使い方を忘れた方も安心です。
ブースターケーブルは、ホームセンターやカー用品店で販売されています。
長さにもよりますが、1,000円強から購入できます。
(車同士のときには縦列駐車していると思いのほか長さが必要な場合もあります)
普通車やバイクであれば、12Vのケーブルで十分です。
(24Vは、トラックやバス、外国産車で使用)
ブースターケーブルは安いので非常用にとりあえず1組常備しておくべきものだと考えます。(今回痛感しました)
難点は、電力を分けてくれる救護車が必要なことです。特に外出先だと赤の他人にお願いしなければならないシーンもあり、勇気がいります。その気になればどうとでもなりますが…。
外出先の場合、他人の車で失敗したときのことを考えると、素直にロードサービスを利用したほうが安全かもしれません。
- 安価
- コンパクトで持ち運びに便利
- (救援車が居れば)すぐ使える
- 単なるケーブルなので経年劣化しにくい
- 救援車が必要(特に外出先だと手配が難しい)
- 失敗すると救護車に迷惑をかける
バッテリー充電器
バッテリー充電器を購入し、自分で充電します。
充電器を使用するにはコンセントが必要ですので、近くまで押していきましょう。押せない場合は、バッテリーを取り外して持っていきます。
安いものであれば3~4,000円程度で購入できます。
少し値段が高いですが、オメガプロ(約1万4千円)などパルス充電が可能な製品であれば、劣化したバッテリーをある程度まで回復させることができます。(パルス充電を謳っていても安物は効果が薄いとのこと)
ただし、劣化したバッテリーの性能を回復させる目的だけで充電器の元を取るのは難しいかもしれません。
ちなみに、バイクのバッテリーの電圧は6Vか12Vで、最近は12Vが多いようです。必ず、自分のバイクに適合する電圧と充電電流の充電器を選びましょう。(Ninja650は12Vです)
先ほど例示したオメガプロのOP-BC01はバイク用の「MOTOモード」があるので、安心です。
個人的にバッテリー充電器の利用シーンは、バッテリー切れの対応というよりも、冬季に長期間乗れないようなときに、自宅周辺で使うことのような気がします。
- すぐ使える
- 車両を長期間使用しない場合に向いている
- 電源供給が安定している
- 劣化したバッテリーの性能を回復させられる充電器もある
- コンセントのある場所までバッテリーを運ぶ必要がある
- 充電まで少し時間がかかる
- 製品によるが少しかさばる
- 基本的に外出先では使用できない
ジャンプスターター
ジャンプスターターは、セルモーターを回せるだけのバッテリーを素早く供給するモバイルバッテリー状の器具です。電池容量によって4,000円~くらいからで購入することができます。
持ち運びにも便利で、救護車がいなくともジャンプスターターが一台あれば外出先でも手軽にエンジンをかけることができます。
また、バッテリーを充電する以外にスマホなどにも充電できるので、便利ですね。
難点は、長期間放置しておくと自己放電し、いざというときに使えないことです。ジャンプスターターは定期的に充電しておきましょう。
なお、ジャンプスターターは、セルモーターが回せる程度までバッテリーを短時間で充電するものです。
充電電流が1.5Aくらいだとすると、急速充電までとは呼べないでしょうが、Ninja650の場合、通常充電電流は0.9Aですので1.7倍近くの速さで充電されます。(GS YUASAによると、急速充電は1/1の電流なので、Ninja650だと8.6Aで充電されると急速充電に該当していると言えるでしょう。)
多用するとバッテリーを傷めそうなので注意しましょう。
【急速充電】
急速充電は短時間で、エンジンをかけることができる位まで充電することができますが、満充電までは充電できません。また、バッテリーの寿命が短くなりますので緊急の時以外は普通充電を行ってください。 バッテリー容量の1/1の電流で充電します。充電時間はバッテリーサイズに関わらず、最大30分間までとしてください。30分以上の充電は、バッテリーを大きく傷めます。
出展:GS YUASA – バッテリーの充電方法とメンテナンス
- 持ち運びやすく単体で利用できる
- 外出先でも自分だけで解決できる
- 車両のバッテリー以外にも利用できる
- 定期的に充電しないと自己放電し、いざというとき使えない
- モバイルバッテリー同様、経年劣化する
おまけ:新しいバッテリーに交換
そもそも今のバッテリーの寿命が尽きつつあるのかもしれません。
バッテリーが劣化していると、前述の手段で充電したところで再びバッテリー切れを起こしてしまう可能性が高いです。
そのため、新しいバッテリーを購入し、交換するのも一つの手だと思います。
エンジンを動してみる
とりあえず、道具なしに何とか動かないかあがいてみます。
そうだ!原付乗ってた時は、エンジンが掛かりにくいときはアクセルを煽って補助すれば動いたな!
と、やってみますが駄目でした。それもそのはず
セルモーターが全く回らないんだから、
いくらアクセル煽っても0は0!!
最近のバイクはフィールインジェクション(FI)車で、エンジンの押し掛けも不可能です。
諦めてブースターケーブルを買ってきました。
「さて、ブースターケーブル繋げよう」と思ったところ、同じNinja650乗りの優さんから、有力なメッセージを頂きました。
優さん(@medinohito):
自分のもそうなりました。なぜか一速入れてかけるとかかりますよ。
早速試してみようとしますが、1速に入らずニュートラルのまま…。やはりダメかと思っていたところ、別のNinja650乗りのKAZU RIDERMANさんからメッセージが。
KAZU RIDERMAN@Ninja650さん(@kazu_riderman):
クラッチ切ったまま車体を前に動かしながらギアを入れると一速に入ると思いますよ。
ほう…。サイドスタンドを跳ね上げクラッチレバーを握ってNinja650を押し始めます。そして、横からクラッチペダルを踏みこむと…
ガチッ
おお、本当に1速に入りました。続けて、スターターボタンを押してみると…。
キュルキュルキュル…ドルルゥン!!
…!?(゜Д゜)マジか!
いやはや驚きました。不安定な息遣いながらも、エンジンがかかりました。
一体どういう理屈かわかりませんが、とにかくエンジンがかかりました。
持つべきものはNinja650クラスタの皆さまです。さすがです。
そして、買ったばかりのブースターケーブルの出番なく、車のトランクにしまい込まれるのでありました。
まあ安いし非常用に1本欲しいよね (震え声)
最後に
放電しすぎるとバッテリーの寿命が縮まってしまいます。
エンジンをかける方法はいくつかあるものの、普段からバッテリーを切らせないように心がけることが大切だと思います。乗れないときには、バッテリー充電器で充電してあげると良いかな、と思いました。
ということで、バッテリーの充電を兼ねた今年初のツーリングへ行ってきまーす(´・ω・`)ノシ
エンジンがかかって一安心したものの、濃い一日はまだ続くのであった…。
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